武楽座

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2022/02/09

2月9日(日)福の日 誕生日

2月9日(日)福の日 誕生日

 


おかげさまで、今年も誕生日を迎えました。

沢山のお祝いコメントやメッセージありがとうございました。心より御礼申し上げます。

2005年9月24日に、心筋梗塞で母が急逝しました。母は、弟が生まれる時にリウマチを発症し約30年。関節は変形し、ちょっとした段差につまずいても悲鳴を上げる痛み。移動は杖や車椅子、最後は両膝を人工関節に手術しました。
母の身体が不自由なため、生協に注文した品物が配達されるのが、私の実家でした。学校から帰ると玄関で近所の皆さんが井戸端会議。
そのとき、私が学校のテストで成績が良かったとか、そう言う話をしているときに母が嬉しそうだと感じ、よい成績を取ると親孝行になると思っていたことが、スパルタ剣道部と相まって、中学生の私を真面目でガリ勉にさせました。
その、母の存在が突然なくなり、その声も二度と聴けなくなった衝撃で、ハードディスクのデータがまとめて消去されたような喪失感に襲われました。
失意の最中、天啓。子供の頃からやってきた武道に美を見出し、神楽、伎楽(ぎがく)、雅楽、申楽(能楽)、田楽、歌舞伎などの日本の伝統文化の中に、「武の美」をテーマとした『武楽(ぶがく)』を旗揚げしました。日本の美を世界に発信し、平和で美しい世界の実現に微力ながら貢献するという、人生の大義を得て旗揚げから16年目になります。

空手をやっている外国人の方も「押忍!押忍!」と礼にはじまり礼に終わり、相手を尊重し、試合に勝っても勝ち誇ったりせず、日本人よりも日本人らしいと言われる方も多くいます。武道には、相手や、道具、道場などの環境にも感謝する人格が養われる力があると信じています。その武道の中でも、中心の意識、軸がぶれない、全身が一致し、刃筋が通った技の習熟度など心身ともに洗練し、人格や行動の美など、そこに表れる美を、アートにまで高めようと試みる武の道として『武楽』。それを世界に発信し、自分さえ良ければいいのではない。自分だけでなく、みんなにとって良いことを志す人が、一人また一人と増えていくことで、世界が美しくなると信じています。

いざという時に支えてくれた父も、2020年にに大動脈解離で急逝しました。
コロナ禍で、これまでにも増して困難はありました。
しかし、やめる理由は何一つありませんでした。

昨年は、武楽座誕生15周年を迎え、松濤時代より念願だった観世能楽堂での武楽座公演を、多くの皆様の支えにより行わせていただき、ダンテ没後700年を飾る記念碑的な『神曲 修羅六道』により大きな反響を得ることができました。

今年はオミクロン株の流行が脅威となっておりますが、水面下で、できうる限りの方策を取る努力を進めつつ、求められるものに応えつつ、困難に対応し、前進してまいる所存です。

皆さまには、これからもたくさんの応援とご支援を、何卒よろしくお願い申し上げます。
 
2022年 2月9日
武楽 創始家元 源 光士郎

 

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